42号機

いろいろ、こだわりのオーナーに応えるべく作りました。
このフレームは焼き入れクロモリパイプを使っています。
シートステイも曲げを入れてみました。衝撃吸収性はかなり良さそうです。
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シートステイの曲げ
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ヘッド周り
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2011年ツールド能登
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TADA フレームNo,42
所有者のインプレッション
※あくまで、個人の意見であり。オーダーフレームという特殊なインプレッションなので
同じ素材。同じジオメント。同じ施工。を施しても同じものが得られるとは限りません。
※コンポネートによる変速性能などはインプレッションから除外しますが、ハンドル
ステム、シートポスト、サドル、ホイールこれらはインプレッション上必要なので条件は記しておきます
ハンドル ITM ミレニアム C-C420
ステム ITM ミレニアム 100mm
シートポスト GIANT純正 カーボン
サドル TAIOGA TWINTIL
ホイール Campagnolo ZONDA 2WAY
では、フレームNo,42 のインプレッションを書いていきたいと思います。
本人はホリゾンタルのクロモリフレームはNo,42以前の車体には試乗させて頂いています。あと、ビルダーさんとはツーリングやロングランイベントなどで自分の乗り方を熟知している上でのオーダーとなりました。これだけでも普通ではありえない条件ですが。
1.直進安定性(平坦)
色々書きたいけど整理して書きます。基本はやっぱり平坦でしょう
特に変な特徴というものは有りません、素直に加速します。ダンシングでの加速を得意とはしません。どちらかというとシッティングでジワリと加速させていくタイプです。
平地でダンシングしたら失速まで行きませんがどちらかというと、休憩のためにリズム良くまわせるダンシングをさせてくれます。あまり加速には向かないのでスプリンタータイプの瞬発系のフレームではない事を理解していただけると嬉しい。
2.コーナリング
コーナリングについては、このフレームに乗る前のGIANT TCR(08)モデルがストレートフォークだったことが影響して、クロモリフレームのヴェントフォークには少し違和感。
まず、若干ですがオフセットが変ったのもあり、コーナリングの時のハンドルから感じるコーナリングフォースも変わりました。ストレートフォークだったときは、どちらかというと少ない旋回角度で鋭く曲がる感じで、ヴェントフォークの場合だと旋回角度に対して
追従する感じです。好みの問題ですが、下りでアウトインアウトを少ない区間で決めたい
クリテリュウムなどではストレートフォークが優位になると思われる。純粋に攻めるのではなく、下りのコーナリングを楽しみたい、自分の理想のラインをトレースさせるように
走りたいのであればヴェントフォークをお勧めします。
 特にストレートからヴェントに変ったからと言って、ずっと慣れないわけではなく。フレームが変れば、全体バランスが変るよねっていう程度の感覚です。直になれます。
3.振動吸収性
これも、クロモリフレームには欠かせないインプレッションですね。
最近のカーボンフレームも振動吸収性と剛性の両立を目指して、重量が若干度外視されています。工業生産品の重量は技術を突っ込めば終わる話ですが。
 振動吸収性ですが。このフレームをオーダーする段階でシートステイに曲げ加工を施すようにオーダーしました。実際にどれだけ効果があるのか?試したかったのも然り。あと以前のTCRがカーボンとアルミのハイブリットのフォークだったに対して、クロモリのヴェントフォークどちらが?いいっていうのも試したかったのがあります。
 まず、リアのシートステイの評価ですが、細かい振動は吸収しているのではないだろうか?シートステイは見た目という名のエロさの問題かと。
 次にフロントフォークです。こいつは全然違います。ストレートフォークには無いものを持っています。やはり、「しなり」ありますね。これが、振動吸収にも一役駆っています。ストレートフォークだと突き上げでしかないギャップが、ヴェントだと突き上げない程度まで緩和されます。これは流石だと思いました。
4.加速性
1の直進安定性のとことでダンシングで加速を得意とはしないと記しましたが。
この直進安定性は平坦のインプレッションなので、今からは登りに対してのインプレッションなので別物だと考えてください。
 このセクションは振動吸収性のところで、知らない間に指が動いていて書いてまったとところを書くとします。
 3のセクションで、フロントフォークのしなりと書きましたが振動吸収もありますが、
まさか加速装置だとは誰も思いませんよね。ストレートフォークにあってヴェントにあるモノの一つだと思います。一度しなりのリズムに乗れればダンシングは楽しくて仕方ないです。ストレートフォークには無いモノだと思っています。特に10kmを超えるヒルクライムなどでは優位にたつのでは?と自分は思うのですよ。たとえば、スプリント賞を取るような一瞬の加速を得たいならストレートだと自分は思います。だけど。ヒルクライムだとどうでしょう?一瞬の加速は必要とせず。むしろ加速の余韻が残る方がいいのではないだろうか?そこで、ヴェントフォークの出番だと自分は思います。ある意味初心者には到底理解できない事なのだろうけど、しなりを利用して加速するという概念が変態どもにはあります。自分と同じ素材でフレーム(ヴェントフォーク)をオーダーした人がクライマー体質で、リズムに乗れば。重量の軽いDEFY(GIANT)なんかより断然登りが速いと言っていました。自分もこれには賛同です。自分もTCRよりヒルクライム性能は断然上です。ダンシングに限らず。ヴェントフォークは体の微妙なリズムにも反応してくれます。平坦でシッティングで加速している時も。ただ、もしかするとこれはそういう錯覚をしているだけ?という意見もあると思うので、個人の意見だと思ってください。
 
5.下りの安定性
 所有者は下りがへたくそです。どれぐらいへたくそかというと。3年半前のトラウマを未だに引きずっています。なので、インプレは安定性に限ります。むしろ安心性が欲しい
これまでのセクションで振動吸収やコーナリングの追従性など上げてきましたが、これらは、すべて下りの安定性にも繋がってきます。下りにおいて一番大事なのは、思ったラインを思い通りに通る事だと思います。事故を起こさないこれが原点だと。ブレーキングで変なブレや挙動をしない事が思ったラインを通れる事が安定性の定義だと思っています。
 これらの事を考えると、思ったラインを通ってコーナーが曲がれるというのは必然であって安定性に繋がっていると思います。
6.最後に
最後に、セクションを1、2、3、4、5、のまとめをすると、平坦は飽きない程度に楽しむ、
下りは安心して無理せず楽しむ、登りでリズム良く登れば楽しめる。振動吸収は帰ってからの疲労感で感じましょう。といった具合でしょうか。
もし、このインプレッションを読んで少しでも興味がわいてくださる方が多いと私もうれしいです。
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オーナーが変わりました。
106号機に乗り換えたため背格好の似た方の元に行きました。
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ホイールに赤が入る事によって華やかなイメージになりました。
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前オーナーと背の高さは変わらなさそうです。
パーツが変わると随分雰囲気が変わります。
乗り手の個性がでます。
大事に乗ってあげてください。

2011年05月20日